2005年05月

吹きガラスのコップをつくる

私の住む町には、市民に公開された工房がある。
吹きガラスや陶芸、漆芸などを体験することができる。

先日、吹きガラスの講座に参加した。
できあがったのはコップ二つ。
植木鉢のように優等生型(やや厚手)と、
個性のあるめがねくん(イメージです)だ。
細身で一見頼りなさそうだが、実は頑固者、
そんなめがねくんが好きだ。
って、それは人間の好みもそうだった。

ぽんて(成形のときに棒とくっついていた部分)は工房のひとがきれいにしてくれる。
二つ並んだコップを眺めてご満悦。
ちょうど季節の、真弓(花付き)を短くして挿す。
あたりは初夏の山の気配。
週末には各窓にすだれもかけたし、夏に向けてちゃくちゃくと準備がすすむ。

l.v.にて

 小烏賊、えび、あさりの茹でたサラダ 春菊のソース
 芝海老のペペロンチーノ
 たらのソテー ブラックオリーブのトマトソース
 クレマカタラーナ

 鶏レバーのパテ 新玉葱のソテー
 皮付き子豚のロースト じゃがいも添え
 お酒(サンブーカ)たっぷりのバニラ アメリカンチェリー添え

 オルトレポ・パベーゼ マルヴァジア2003(カンティーナ・ディ・カステッジョ)

ワインが秀逸。いつもシェフに選んでもらうのだが、初めて「次にもう一度同じものを飲みたいのですが、どう注文したらいいですか」と聞いた。
検索してみると、ロンバルディア州(州都ミラノ)の生産者組合が作っている、マルヴァジア種100%のもので、 
「最高評価誌『ガンベロ・ロッソ』がその地域で最も激安旨の評価されるワインだけに与えられる【オスカー賞】の称号を与える、とびきり人々を魅了するワイン」
ということだ。私の舌もけっこう一般的なのね…orz

夜8時スタートで、おいとましたのが10時半。
最後の一組で、一段落したシェフの笑顔が見られたのがよかった。殺気だってたもの。
いつもにましてお客が多く、それはいいことなんだが、シェフの皿さばきもかなり限界(厨房はわんわんくんが新人と交代、フロアも新しい女の子が一人入っていた)。
「○○(新人くん)、バケット2枚切って…くれませんか(弱気?)」
「(何か厨房で尋ねられて)うーん、それは今説明できん、俺がやるわ」
「○○(中堅)、ローストニ枚、ばーんといったれや」
などなど、n森語録に新たに書き加えるべき面白さ。
カウンターの端に控えめにおかれたルッコラの束、
「虫食いありますが完全無農薬で安心です 80円」
シェフが最近趣味ではじめた家庭菜園で収穫されたらしい。
買わねばね。この微妙な値付け、きっといろいろ考えてのことだろうな…。
とにかく昨夜は、近来にない挿話充実の回となった。

こういう、どちらかというと洗練されていない、限界を客に感じさせてしまうサービスを、よろしくない、と判断するのは正当で合理的だ。しかし、料理は実際おいしいのだし、ほとんど身びいきのようにこのお店に通ってしまうのも、また正当であると私は思う。

一時期料理の味が落ちて、1年半ほどブランクがあったことも書き添えておこう。

 

苺と初恋檸檬と、いったりきたり

家庭菜園で採れたいちごを、一パック分いただいた。
つくっているひとを知っていると、
なんでもとてもおいしい。
と、いつも思っているので、嬉しかった。
ほのかに温かく地の熱を感じる、ほんとの採り立て。
今日のお昼のあとにいただこう。

お礼に、先日、k屋から取り寄せた初恋檸檬をおすそわけ。
初恋檸檬は、檸檬の形と味のカステラに檸檬のアイシング。
いわゆるレモンケーキ。
幼い頃、ドライブで山野に出るときの定番おやつだった。
しばらく見なかったけれど、7、8年ほど前にリクエストしたら(たぶんそういう声が多かったのだと思う)、季節商品として復活。以来機会あれば買い求める。

甘蜜檸檬水

k屋がつくるお菓子の数々はとても魅力的。
たとえば今日の食後の、甘蜜檸檬水。今年の新作。
ふるふるの食感(やわらかめの寒天という言語矛盾)のなかに、静岡の檸檬と宮崎の蜂蜜が閉じ込められている。檸檬皮のごく薄いスライスも。
檸檬の色とかたちは、わずかな苦みがあってこそ完結する。
2センチ角くらいのちいさな甘露。

 ねじらがれいのムニエル、九条葱と
 茄子の煮浸し
 とうふと油揚げの味噌汁

うちの近くのスーパーには木綿豆腐が1種類しかない。
絹ごし、おたま、ざる豆腐はそれぞれ数種そろえてあるのに。
木綿迫害の地?
引っ越して数少ない不満のひとつ。
 
 

kの浦にて

能登半島にあるkを訪ねました。
海岸沿いの道からゆるやかな坂を下って、海岸へ。
きのうからの雨も上がり、今日は地域の草刈りデー。
農作業用ボンネット(花柄で、ひさしがついた帽子、ご婦人用)とか、脚絆とかで完全武装の方々が、すこし道から入った薮に。
(季節ではないからか)「能登の観光地」らしくない。
B&Bカビラを思い出す、プライベートビーチのような、
ミニチュアのような入り江です。

白い砂と黒い砂がマーブル状に層をなす浜辺と、
白、茶、黒がやはりマーブル状になったすべらかな小石。
不思議な模様に、思わずいくつか拾い上げてしまいました。
マーブルの浜。
すべてが静かに、あるべき場所にさだまっています。

もちろん、珈琲豆も買いましたよ。
人懐っこい猫(!)が、膝に手をかけ営業スマイルをおくってくれました。
香箱をつくるとふっくりふくらむ長毛種。
我々が立ち上がると、その椅子にとびのってました。
ここ、きみの定位置だったんだね。…ごめんよ。
プロフィール

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